AstroArts Topics

太陽系

初期火星の有機物は一酸化炭素から作られた

2024/05/17
火星ローバーが発見している火星の有機物は、太古の火星大気中で二酸化炭素が分解してできた一酸化炭素が起源であることが、炭素の同位体分析から明らかになった。

日本など各地で低緯度オーロラを観測

2024/05/13
5月8日~11日にかけて大規模な太陽フレアが連続発生し、それに伴う猛烈な磁気嵐の影響で、日米英中などで低緯度オーロラが見られた。ハワイでも164年ぶりにオーロラが発生している。

リュウグウの試料中に、初期太陽系の磁場を記録できる新組織を発見

2024/05/09
小惑星リュウグウの試料から、鉄ナノ粒子が付随する擬似マグネタイトという新組織が見つかった。初期太陽系の磁気を記録することが可能な組織で、太陽系形成の研究に有用なものと期待される。

中国の月探査機「嫦娥6号」、打ち上げ成功

2024/05/07
5月3日、中国の月探査機 「嫦娥6号」が打ち上げられ、史上初となる月の裏側からのサンプルリターンを行う約53日間のミッションがスタートした。

ボイジャー1号が5か月ぶりに不具合から一部復活

2024/04/26
送出データが壊れた状態になっていたボイジャー1号のプログラムを修正する作業が成功し、約5か月ぶりに探査機のテレメトリデータが正常に受信された。

SLIMが3回目の越夜に成功

2024/04/24
4月23日夜、月着陸実証機「SLIM」が3回目の越夜を達成したことが確認された。

衝突シミュレーションで探る氷衛星エウロパの構造

2024/03/29
木星の衛星エウロパに関する天体衝突のシミュレーション研究から、エウロパの氷殻の厚さが少なくとも20kmはあり、硬い層ともろい層の2層構造であれば、見つかっている多重リング盆地の地形をよく説明できることが示された。

SLIMが寒暖差に耐えて2回目の越夜に成功

2024/03/28
月着陸実証機「SLIM」が月の厳しい寒暖差に耐えて、3月27日地上からのコマンドに応答し、2回目の越夜に成功した。温度センサーなどに不調はあるが、主なSLIMの機能は維持されているようだ。

天王星と海王星に新衛星発見

2024/02/29
すばる望遠鏡などの観測から、天王星に1個、海王星に2個の新衛星が発見された。天王星の衛星数は28個、海王星の衛星数は16個となった。

極寒の夜を越えて再び目覚めたSLIM

2024/02/28
2月1日から休眠に入っていた月着陸実証機「SLIM」が、25日に地上から送られたコマンドに応答し、極低温の月面の夜に耐えて通信を再開した。越夜後に航法カメラがとらえた鮮明な画像も公開された。

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SLIM、岩石などを観測し休眠

2024/02/05
1月28日に月着陸実証機「SLIM」の太陽光発電が回復し、地上との通信が確立された。復活したSLIMは周囲の岩石やレゴリスを観測し、完了後に再び休眠に入った。

リュウグウに彗星の塵が衝突した痕跡を発見

2024/01/29
小惑星リュウグウの試料から、彗星の塵との衝突でできた溶融物が見つかった。衝突した塵には生命の材料物質となる有機物が含まれていたこともわかった。

タンパク質構成アミノ酸が一部の天体グループだけに豊富に存在する理由

2023/12/25
タンパク質構成アミノ酸を分解する新たな水質化学反応が解明された。一部の天体グループだけでタンパク質構成アミノ酸が多く、小惑星リュウグウの試料などでは非タンパク質構成アミノ酸が豊富である理由を説明しうる成果だ。

惑星分光観測衛星「ひさき」運用を終了

2023/12/20
10年以上にわたり観測を行ってきた日本の惑星分光観測衛星「ひさき」の観測運用が終了した。

金星の赤道ジェットの生成・変動メカニズムを解明

2023/12/19
探査機「あかつき」が発見した金星「赤道ジェット」の生成・変動メカニズムについて、数値シミュレーションによる研究成果が発表された。地球には存在しない様々なタイプの惑星規模波が金星に存在することを示唆する結果が得られている。

リュウグウの岩石試料が始原的な隕石より黒いわけ

2023/12/15
リュウグウ試料と始原的なCIタイプ隕石はよく似ているとされるが、リュウグウ試料のほうがずっと黒い。隕石を加熱して比較した実験から、隕石は地球落下後に明るくなったとみられ、その母天体は本来黒かったと示唆されるという結果が得られた。

100年前の黒点観測記録が太陽活動の長期変動の研究に貢献

2023/12/11
三澤勝衛さんによる約100年前の黒点観測記録を現行のものと比較した結果、13年にわたる長期安定性が確認され、長期の太陽変動に関する参照データとしての重要性が認識された。

リュウグウ試料が示す、生命材料の輸送経路

2023/12/07
小惑星リュウグウの試料の分析で、砂の表面が窒化鉄に覆われていることが示された。生命材料となり得る窒素化合物が、太陽系の遠方から地球軌道付近まで輸送された可能性を示唆する結果である。

彗星コマ中のアンモニア分子の起源

2023/11/28
ラブジョイ彗星の観測で、彗星コマ中でアンモニア分子が別の分子などから二次的に放出されているという結果が得られた。シミュレーションとの比較により、元の分子が太陽紫外線で分解されるまでの寿命も見積もられている。

リュウグウ試料に水循環で生じたクロム同位体不均質が存在

2023/11/15
小惑星リュウグウの分析で、クロム同位体組成に局所的な不均質が生じていることが突き止められた。リュウグウで過去に生じた激しい水質変成と水循環が原因とみられる。